ニキビ改善の飲み薬には、必ずといっていいほど含まれている「ビタミンB2」。
でも、授乳中の安易な服用は避けたいですよね。
- 授乳中にビタミンB2を服用しても大丈夫?母乳に悪影響はない?
- 授乳中にあえてビタミンB2を服用する必要はあるの?
- どうしてニキビにはビタミンB2がいいの?
実は「ビタミンB2」は、授乳中にもニキビ肌にも、とても相性がよいビタミンです。
産後の育児はビタミンB2の消耗が激しく、母乳のためにもより多くのビタミンB2摂取が望まれます。
ビタミンB2はビタミン剤で簡単に摂ることができ、肌の内側からのニキビケアとして大変効果的です。
毎日コツコツと続けて、バリア機能が高い、ニキビ知らずの素肌を手に入れましょう。
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ビタミンB2の基礎知識とニキビへの効能
ビタミンB2の主な特徴と、体の中でどのような役割を担っているのかをしっかり理解しておくことは、今後ニキビケアを進めていく上でとても大切です。
まずは、ビタミンB2とニキビとの関係性をしっかり把握しましょう。
ビタミンB2とは?特徴と代表的な食品
ビタミンB2とは・・・
- 別名リボフラビン
- 水に溶ける水溶性ビタミン
- 熱に強く光に弱い
- 体内に蓄えておくことができない
- 黄色い色素をもったビタミン
このような特徴があります。
オロナミンCなどの栄養ドリンクは黄色い色していますが、あれはまさにビタミンB2本来の色なのです。
そして、栄養ドリンクやビタミン剤を飲んだ後、毒々しい黄色の尿が出てビックリしたことはありませんか?
あれも、水に溶ける性質のビタミンB2が、尿と一緒に排出されているからです。
ビタミンB2が多く含まれる食品としては、チーズ、バター、牛乳などの乳製品や、レバー、卵、納豆、アーモンドなどが代表的です。
ビタミンB2の働きと効能
ビタミンB2は、私たちの健康や美容に深く関わっているビタミンです。
- 皮膚や粘膜、髪、爪などの維持・再生
- 糖質・脂質・タンパク質の代謝を助ける
- 肝臓の働きを活発にする
「美容のビタミン」や「元気のビタミン」、「発育のビタミン」などとも言われています。
代謝が活発でエネルギー消費量が多い人ほど、ビタミンB2も多く必要とします。
ビタミンB2はニキビにどう作用する?
ビタミンB2は、肌の正常な生まれ変わりを促進して、ニキビができにくい丈夫で健やかな肌を作ります。
ニキビができる原因の1つとして、肌の生まれ変わりのサイクル(=ターンオーバー)がスムーズに働いていないことが挙げられます。
ターンオーバーが短すぎると未熟な肌になってしまい、ささいな刺激にも敏感に反応してしまいます。また、乾燥から肌を守るために、皮脂分泌量が過剰になることも。
逆にターンオーバーが長すぎる場合は、古い角質が肌表面に残り、毛穴をふさいでしまうのです。そして、そこで皮脂がつまって炎症をおこし、ニキビになってしまうのです。
ビタミンB2で肌のターンオーバーを整えることで、不要な角質が自然と剥がれ落ち、バリア機能が高い健康な肌へ生まれ変わることができるというわけです。
ビタミンB2が不足する原因とその症状
偏った食事になりがちな現代社会では、ただでさえ不足傾向にあるビタミンB2が、体のなかで大量に消費されているという状況です。
- 栄養バランスの乱れ
- 脂っぽい物や甘い物の食べ過ぎ
- アルコールの飲みすぎ
- ストレス
- 睡眠不足
- 日焼け
菓子パンで食事を済ませたり、スナック菓子やスイーツでちょっとストレス解消したり…という食生活をしていると、ただでさえ不足気味のビタミンB2が、脂質や糖質の代謝に大量に消費されてしまうのです。
同様に、アルコールやストレス、睡眠不足、日焼けもビタミンB2を消費し、不足する原因につながります。
ビタミンB2が不足すると、肌荒れや口内炎・口角炎・舌炎、歯茎からの出血、眼精疲労、体のだるさ等につながります。
特に皮膚や粘膜などは、細胞の生まれ変わりも早いため、不調が表れやすい部分です。
授乳中のビタミンB2服用の安全性
ビタミンB2は、体にとって必要不可欠の栄養素ですが、授乳中に口にするものには慎重にならなければなりません。
母乳への悪影響や過剰摂取のリスクはないのか?1つ1つ確認しましょう。
授乳中のビタミンB2の必要量
通常の30~40代女性と比較すると、授乳中は1.5倍のビタミンB2を摂取する必要があります。
推奨量(mg/日) | |||
対象 | 30~40代女性 | 妊娠中 | 授乳期 |
ビタミンB2 | 1.2 | +0.3 | +0.6 |
妊娠中よりも、授乳期の方がさらに1日あたりの必要量が増えるのが特徴です。
授乳中は、母乳分泌に多くのカロリーを消費するため、その分ビタミンB2も多く消費されるためです。
さらには、毎日の育児と家事によるストレス、そして慢性的な睡眠不足もかさなっているので、ビタミンB2の消費量はさらに多い傾向にあります。
ビタミンB2服用による母乳への影響
食べ物ではなく、ビタミン剤やサプリメントでビタミンB2を服用しても、母乳への悪影響は何もありません。
ビタミンB2は粉ミルクにも含まれている栄養成分ですし、第3種医薬品であるチョコラBBにも、「妊娠・授乳期のビタミンB2の補給」が効果・効能として認められていることが明記さているので安心です。
ただし、授乳中はビタミンB2さえ多めに摂取していればOKというわけではありません。
ビタミンB2以外にも、授乳中の必要量が増すビタミンや栄養素は多数存在します。
そして、ビタミン剤やサプリメントで服用する場合、製造時の品質管理や添加物などにも注意を払うことが必要です。
ビタミンB2過剰摂取によるリスクと副作用
ビタミンB2は、必要量を超えて摂取してしまっても尿と一緒に簡単に排出されるため、過剰摂取時の健康障害はありません。
副作用としては、尿の色が蛍光イエローになって、一瞬ドキッとしてしまうことぐらいでしょうか。
ただし、栄養ドリンクは糖分やカフェインも多く含まれているため、授乳期の積極的な服用は避けた方が無難です。
いずれにしても、容量・用法は必ずきちんと守りましょう。
その反面、ビタミンB2は体に蓄積しておくことができないので、毎日しっかり摂り続ける必要があります。
ニキビのためのビタミンB2の効果的な飲み方
せっかくなら、ビタミンB2の効果を最大限発揮させたいですよね。
どのような方法でビタミンB2を摂取するのがよいのか、いくつかのコツをご紹介します。
医薬品とサプリメントの違いと選び方
サプリメントと比較すると、医薬品の方が価格が少し高めで、ビタミンの配合量が多い傾向があります。
そして、法令上の違いもあります。
- 「医薬品」は、医薬品医療機器等法(旧 薬事法)に基づいて製造から販売、安全対策まで一貫して規制されている「薬」
- 「サプリメント」は、法令上の明確な定義はなく、栄養補助を目的とした「食品」という位置づけ
医薬品に該当するビタミン剤の多くは「第三種医薬品」に分類され、コンビニやネット上でも簡単に手に入るので、サプリメントとの違いが分かりにくいですよね。
例えば、チョコラBBやハイチオールBクリアなどは第三類医薬品、ネイチャーメイドやDHCはサプリメントです。
医薬品は適正な使用のもと、万が一、重大な健康被害が起こった場合、それを救済する医薬品副作用被害救済制度というものが存在しますが、サプリメントにはそれがありません。
サプリメントの中には、ビタミンの配合量が微量で期待する効果が得られなかったり、粗悪な品質の商品も出回っています。
サプリメントは、くれぐれも慎重に選んで購入しましょう。
参考文献健康食品とは:消費者庁より
効率よく吸収するためのビタミンB2の摂り方
ビタミンB2は、水に溶ける、熱には強いが光に弱い、という特性があります。
食品に含まれるビタミンB2を効率よく摂るためには、光が当たらない場所で保管し、洗いすぎないことが大切です。
スープなど、煮汁ごと一緒に食べられる調理方法もいいですね。
サプリメント等の場合は、食後に服用することで、糖質・脂質・タンパク質の代謝を効果的に助けることができます。
また、ビタミンB2だけではなくB1、B6などビタミンB群は、体内で相互に作用するため、一緒に摂ると効果的です。
肌荒れ・ニキビの改善を目的として作られた医薬品やサプリメントの多くは、これらのビタミンB群がバランスよく配合されているので心強いですね。
ビタミンB群はいずれも水溶性なので、体に蓄積しておくことができません。
そのため、1日1回1錠だけ服用するビタミン剤よりは、1日2~3回に分けて1錠ずつ服用するタイプの方が、効率良い吸収を期待できます。
ニキビケアのためのビタミンB2を飲む期間
理想的な肌のターンオーバーは1ヶ月と言われていますが、個人差や年齢差があります。
30代以降になると、徐々にターンオーバーが長くなってきますので、1~2ヶ月間はビタミンB2の服用を続けてみましょう。
食事のバランスに不安がある場合は、授乳期間中はずっと飲み続けると安心です。
ただし、産後のニキビは、複数の原因が重なり合ってできるケースがほとんどなので、ビタミン剤以外にもニキビケアも取り入れましょう。
授乳中のニキビケアに摂りたいその他の栄養素
授乳中に不足しがちで、かつ、ニキビケアに効果的という2つの側面から、ビタミンB群以外にも積極的に摂りたい栄養素は
- タンパク質
- ビタミンC
- ビタミンE
肌の再生には、良質なたんぱく質が欠かせません。
そして、そのタンパク質からコラーゲン生成を促進するのがビタミンCです。
また、産後のホルモンバランスを整える観点からも、タンパク質とビタミンEは大切な働きをします。
ビタミンB群を含め、これらの栄養素が全て含まれる食材として最もおすすめなのは、納豆です。
納豆はミネラルや食物繊維も豊富で、イソフラボンやナットウキナーゼ、大豆ペプチドなども含まれた貴重な食材です。
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その他の効果的で簡単な産後ニキビケア
産後のニキビは、複数の原因が重なりあっているため、様々な角度からニキビケアをすることが大切です。
少しでも早くニキビを治してきれいな素肌に戻るため、できるところから始めてみましょう。
シンプルで正しい洗顔方法
ニキビができている時ほど、シンプルな洗顔を心がけましょう。
特に朝は、洗顔料を使わずにぬるま湯だけで洗顔する方が、肌の皮脂と水分のバランスが保つことができます。
強い洗浄力が必要になるウォータープルーフ系のメイクも控え、肌に優しいクレンジング剤で手早くメイクを落としましょう。
ニキビを気にするあまり、念入りにクレンジングをしたり、1日に何度も洗顔したりすることは、ニキビにとって逆効果です。
ニキビのための正しい洗顔方法と、洗顔料選びの選びのコツについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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ニキビ専用の基礎化粧品でスキンケア
これまで特に問題なく使っていた基礎化粧品でも、産後の不安定な肌には合わなくなっている場合があります。
肌に毎日塗るものなので、ニキビへの負担が軽いのはもちろんのこと、ニキビケアができる専用のスキンケア商品が最適です。
- 殺菌剤や防腐剤、香料など肌に負担がかかる成分が無添加であること
- トライアルセットが用意されていること
- 定期購入が条件となっていないこと
- 肌に合わない場合も、返品保証が受けられること
まずは、これらの条件を満たすニキビ専用スキンケア商品を試してみましょう。
ファンケルのアクネケアなら、初回送料無料で1,000円(税込)で、化粧水と乳液がたっぷり1ヶ月分試せるのが嬉しいですね。
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ニキビにやさしいナチュラルメイク
「化粧がニキビの負担になることは分かっているけど、ニキビがあるからこそノーメイクでは外出できない!」という気持ち、よく分かります。
そんな時は、ニキビに負担の少ないミネラルファンデーションで、やさしく赤みをカバーしましょう。
ミネラルファンデーションは、メイクをしている最中も、メイクを落とす時も、肌に優しいのがポイントです。
高品質なミネラルファンデーションは、肌トラブルの原因となる防腐剤や合成界面活性剤などが一切含まれておらず、普通の洗顔料で落とすことができます。
一方、リキッドファンデーションや練りファンデーションはカバー力が高いのですが、毛穴を詰まらせやすく、ニキビ肌へ負担になってしまいます。
洗顔料や基礎化粧品とあわせて、手持ちのメイク道具を一度見直してみましょう。
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授乳中の水分不足を補うハーブティー
水分不足になりがちな授乳期間中は、母乳にもニキビにもよいハーブティーで上手に水分補給しましょう。
母乳育児は、1日あたり約1Lもの水分が通常より多く失われるため、水分不足になりがちです。
水分不足は、便秘を引き起こし、肌荒れの原因にもなります。
「毎日の育児と家事で、ゆっくりハーブティーを飲む暇なんてない!!」
そんな授乳中のママにオススメなのは、部屋の中でも保温・保冷ができる携帯マグを使うことです。
例えば、朝まとめて3本の携帯マグにハーブティーを入れて、お決まりの授乳場所に1つ、トイレに1つ、キッチンに1つ置いておくと、小まめな水分補給が可能です。
母乳育児にもニキビにもよいノンカフェインのハーブティーとしては、
- たんぽぽ茶・たんぽぽコーヒー
- ルイボスティー
- ローズヒップティー
- ごぼう茶
などがあります。
できるだけオーガニックを選びましょう。
産後のホルモンバランスを整える
産後のニキビは、ホルモンバランスの乱れが大きく関係しています。
妊娠から出産は、急激なホルモンバランスの変化はどうしても避けられませんが、ほんの少しの工夫で、産後のホルモンバランスを早く整えることができます。
- 規則正しい生活
- 適度な運動
- ストレス発散とリラックス
- 食事のバランス
- 漢方薬やサプリメント
産後は、夜間授乳や夜泣きで、不規則な生活になりがちです。
当然、バランスよい食事を毎食手作りするのも、非常に困難です。
それらも、無理のない範囲で続けるコツについては、こちらの記事でご紹介しています。
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まとめ
ニキビだらけで困っていても、肌は日々生まれ変わります。
肌の正常な生まれ変わりには欠かせない「ビタミンB2」を効果的に摂り、1日も早くニキビのない健康な素肌を手に入れましょう。
体力消耗が激しい育児、しかも授乳中なら、なおさらビタミンB2は積極的に摂りたい栄養素です。
ビタミンB群は過剰摂取のリスクもないので、手軽に始められるインナースキンケアですね。
毎日コツコツ続けて、これ以上ニキビができない健やかな肌を作りましょう。